スポンジアの歴史とその背景について

スポンジアは、そもそも、何百年も前から。

ロシア、ウクライナ地方、そしてアジアの一部で採取され、ヨーロッパを中心に
大昔から、民間療法として使われてきたものです。

多くの兵士や猟師などが、抗生物質などがなかったころに、スポンジアを使って処置してきた記録があります。

クリーム、液体、などの状態で使われてきました。

spongilla lacustris.jpg

それがヨーロッパ、韓国、アメリカでブームとなり、数百年経って、ようやく日本でも認知され、

昨年あたりから、日本中のエステサロンで比較的高級なフェイシャルトリートメントのひとつとして

取り扱う店舗が一気に増えてきました。

 

Fresh water sponge

淡水スポンジア 。通称needle sponge,spongilla lacustrisとも呼ばれます。

正式な学術的な名称はSpongilla fluviatilis。
19世紀の著名なヨーロッパの生物学者John Hoggによって、発見され、感覚も持たない新しい動物として発見され、forth kingdomという名前でカテゴライズされました。

中ではZISHAOHUAと呼ばれ漢方のひとつに登録されて、にきびの治療や、傷を早く治すのに使われたり。
局所的に血行を活性化させることで、リウマチ、神経痛、筋肉痛の軽減などにも使われていました。
最近は海外では、痣、傷跡の除去のみならず、しみ、そばかすを軽減したり
頭痛などにも使われて来ました。
飲用とすることで、胃腸や腎臓、肝臓の調子を良くしたり、血液の循環を良くする働きがあると信じられていたようです。

最近では、エステやスパなどで美白、美肌の目的でつかわれるようになってきました。
アメリカの最新の科学者たちの研究では、こういった中程度のピーリングを定期的に行っている人は 、皮膚がんになる確率が80%低くなるという結果も出ているそうです。

ところで。インターネットで調べた方はすぐにお気づきかと思いますが、
スポンジアと呼ばれる熱帯性の植物も多く存在しています。
mombin.jpg spondias mombin

Wikipediaで調べるとこれだけ、いろいろな名前の植物が出てきます。

西アフリカ、南アメリカ大陸、特に、ナイジェリアとブラジルに多く生殖しています。
そのほか、インドネシア、中国、メキシコ、シンガポールなど。

ブラジルでは、UlbuとかTapeiraといった名前の果物として食されています。
ブラジルの方たちは、たくさんのフルーツを毎日摂取し、とても元気です。
昔、多くの日本人移民がハワイ、ブラジル、それぞれへ渡りましたが、
ハワイへ移住した人たちよりも、ブラジルへの移民の人たちのほうが、健康面で秀でていて
ガンの発生率も低いそうです。
このスポンジアに限らず、ブラジルの果物には薬効の高いものが多く、食生活に多く摂り入れられているからかもしれません。

この、スポンジアの木。その地域に寄って呼称も様々ですが、どの地域でも、とても生活に密着しています。
もともとインディオや先住民らが、その頑強な突起のある枝のあるこれらの木を野生動物などから家屋を守るために、家の周りに生垣として植えたり。
その粘性の高い樹液を使い、家具を作る接着剤にしたり。
美味な果実をジュースにして
利尿剤や解熱剤として
柔らかい葉を炒めて料理にしたり。

アフリカでは、この木を薪として使い、インディゴ染めにその灰を用いていました。

また、樹皮を煎じたものは、吐剤、下痢、赤痢の治療薬、痔と淋病の治療薬として機能します。
尿路結石を排出したり、また避妊薬の効果もあり。
喘息や喉の痛みを治す効果もあり、ホメオパシーでは喉の薬として使われているそうです。
南アフリカのヨルバ族は家畜の怪我を早く治すために使ったり、人間にも傷に塗ったり。
花や葉のお茶は
花や葉のお茶は、胃の痛みを軽減するために。 さらに胆汁症、尿道炎、膀胱炎と目と喉の炎症に効果があります。
葉には抗微生物、抗ウイルスの性質があります。家畜の線虫駆除にも使われます。
最近の研究では、抗精神疾患、抗不安作用、抗てんかん、鎮静剤としての機能も確認されました。

この抽出物は抗ヘルペスと抗酸化特性フェノール誘導体。そして抗マラリア特性もあります。
また不妊治療、アンチエイジング、毛細血管増加、止血作用、催眠作用と驚くばかりの実証済みの効力を持ちます。


捨てるところのまったくない、この重宝な植物に、昔はそもそもスポンジアという名前は付けられていなかったものが大航海時代にヨーロッパ人らが、船に乗り、アジア、アフリカ、南アメリカと開拓、植民地化していく中でスポンジアという名前を付けられて、あちこちに広まっていったと。

この薬効の高いスポンジアの木を手にして、アフリカからブラジルへ。さらに南米、アジアの島々を開拓していったと考えられます。

これはまだ確証が取れていないので、まだ私の個人的な推論ですが。
おそらく、ロシア、ヨーロッパで古くから、抗生剤など存在していないころから万能薬として使われていた
淡水性スポンジアと、まったく同じように樹皮や葉が使われる、この美味な果実のなるパッションフルーツと同じ種類に属するこの素晴らしい植物にspondiasと名前を付けたのは、世界を旅した当時のヨーロッパ人だったのではないか。
それだけ、ヨーロッパの人たちに、スポンジアは身近でなくてはならないものだったということが考えられます。

 

参考文献
African Journal of Biomedical Research,Vol11 (2008)
『Spondiasの薬効と経済的価値』

 2016/1/15 更新